開け閉め
蒸し暑い夏、窓をあけると風がほほを吹き抜け、冬は光に包まれ、暖を蓄えておける。「開くデザインと閉じる技術」への取組みは、単に機能面だけでなく、四季折々の「暮らし方」に強く影響します。温暖な地域でも冬には雪が降ります。地域にあった閉じる技術(断熱・気密)はしっかりと行い、調和した開くデザインが大切だと考えています。
自然素材
床は足にやさしい、無垢材を用いています。調湿性、脱臭性、防カビ性、抗菌性、ホルムアルデヒド分解性などを考え、壁や天井は漆喰や土壁、そして水性塗料を塗っています。室内の木部には人体に無害な天然植物塗料を使用しています。人も自然の一部。木、石、土、紙、といった自然素材にこだわりたいと思っています。
外にも部屋
デッキは「屋根のないリビング」という考えで、ご提案しています。季節のいい時期、リビングにいるように過ごせるひとときは心を豊かにしてくれます。家族でバーベキューなど、楽しく利用できます。また敷地全体を家と考え、庭づくりもリビングやお風呂、トイレと同様に空間の一つとしてどうあるべきかを考えてご提案しています。
しつらえ
OKITA HOMEの多くは暮らす家族、空間に合わせた家具、演出だけで無く、使い勝手に根ざした建具をつくっています。キズや汚れも愛着となり、廻りと調和している家具や建具が理想だと考えます。そこに住む人の生活習慣や趣味をお聞きし、ライフスタイルにあった家具を+MONOという位置付けで一つひとつ、手づくりしています。
扉と戸
ドア(扉)は閉めているのが常態ですが、引戸は閉めても、開けておくのも常態です。生活は常に流れるように動いていますが、部屋の行き来がドアによって常に区分されると、流れるべき動線に支障が起きます。開け放たれた仕切りや引戸は、部屋同士の連なりを生み、動線に切れ目を無くし、広々とした視界も得られ、風通りにも最適と考えます。
灯りの計画
欲しいのは照明器具ではなく「灯り」です。程よく調和した空間が、たった一つの照明器具で居心地を悪くした例をたくさん見かけます。あかりの質が大切で、お金を掛けなくても素敵な照明は可能ですし、空間デザインの考えの中から照明計画を考えるべきです。OKITA HOMEでは照明も家づくりの一つとして考えています。
傷も愛着
OKITA HOMEでは「使わないもの」を決めています。プリント合板やビニールの壁紙、プラスチック床材などの新建材は、完成した時が頂点で、時を経て、劣化していきます。汚れにくい、傷つきにくいとは、いわゆる「味」が出ないということです。10年、20年後と長い時間に耐える素材、年月を重ねるごとに愛着のもてる空間を提案します。
地産地消
構造フレームには、地元材など国産木の使用を推進しています。この地の気候で育った木材が建材として適していると言う古来からの考えに共感しています。林業再生にも繋がり、植林から伐採、乾燥度や強度まで記録された材は大きな安心です。また梁、柱1本まで全構造計算することで自由な設計、構造の安心、架構の美しさを担保しています。
OMソーラー
広さを意識した心地よさという点で吹き抜け空間や広間を用いて設計していますが、この自由な設計を実現し、かつ快適な空間をつくるためにOMソーラーをお勧めしています。誕生から30年以上が経つシステムです。システムと言ってもコンピューターが一般的に流通していなかった時代に生まれた構造による、シンプルなシステムです。